遊び布

幅1メートルくらいのガーゼを長さ1メートル。その縁をかがっただけの布。

幼稚園では遊び布として何枚も棚にたたまれておいてありました。

お母さんたちはその布を慎重に色を選びます。そのころの子どもにやさしいふさわしい色を選びます。

ガーゼは買ったままでは他の生地よりとてもゆがんでいます。そのまま切ってしまってはせっかく縫ってもあとからひし形にずれてしまいます。なので最初に地直しします。それから丁寧に三つ折りのアイロンを3ミリくらいの幅でかけて、しつけをし、それからやっとかがります。和裁かがりといって表に糸がでてこないまつり方で縫いました。おわったら目が揃うように霧吹きをかけてアイロンをしておわりです。

 

地直ししてから一辺を縫うのに約一時間 四辺あるので4時間かかりました。

針をおす中指に針の頭がささってそこだけ穴があきました。

バザーに出すために何枚もかがりました。

 

家に端の処理をしていない虹色だったガーゼがあります。

外のものをたくさんしたのでもう家のものをする気力がのこっていませんでした。

もう3年以上もそのままでした。虹染めしたあと、アイロンもかけずにそのまま。

 

今日はやっとその縁をかがろうと思いました。

自宅用なのでしつけもせずにしましたが、アイロンして見違えるようになりました。

 

縁の幅が一定になるように気をつけます。

はじめてかがりを頼んだ新入生のお母さんがかがったものは縁の幅がまちまちでした。

子どもはこうした不調和が気になるし、美しくありません。

 

先生に言われました。

 

幅をそろえること、そこに注意すれば誰にでもできることです

 

つまりそれに気をそそがないばかりに出来なかったということなのです。

そのころ、誰にでもできることが一番むずかしいと思っていたところだったのでこの言葉はすーっと私に入りました。

 

ミヒャエルエンデの主人公のモモを説明するところにこんなところがあります。

モモは人の話を聞くことができる、そんなのだれでもできると思うでしょ、でもやってごらんなさい、どれだけむずかしいことかって、そんな話がかいてあります。

 

目の前に落ちているゴミを拾うとか

ご飯を100回噛むとか、

人の話を黙って聞くとか

一定の幅で針を運針するとか

 

技術的には簡単なこと、だれにでもできること一番むずかしいのです

 

そうそう、この遊び布ですが、子どもたちはこれを服にしたり、足に巻いてブーツにしたり、人形のおくるみにしたり、ベッドにしたり。

想像する力でなににでもするっていうそんな魔法の布です。

もう遊ばなくなった今は90センチ幅のブロードのものは風呂敷、醤油樽にかぶせたり。46センチ幅のネルは小さいオルガンのカバーに。この一番大きいガーゼは目隠しや日よけになっています//

 

 

 

 

 

 

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